心の持ちよう
平凡な生活を送る、私はそんなことにはならないと思ってた、大学2年までは本気で。最近も心の中では本当は、まだ思ってる。
そんなこと言うと、平凡に生きるのがどれだけ大変か、って言う話題になるでしょう?
でもとりあえず、そっちは置いといて欲しいんだ。
まずは、みんなとおんなじスーツを着て外見量産型大学生になりましょう。
バイトしたお金で散々飲み会オールをして落とすか取れるかギリギリの講義に祈りを込めるそんな大学生活の中から自分が頑張ったことそしてその成果のお話を作り上げましょう。
就活をしてなんとか内定をもらえた自分はここに行きたかったのか分からないような企業に縁があったと納得したような発言をしながら入社を待ちましょう。
上の人に気に入られようと自分の個性なんか殺してしまいましょう。
家に帰って散々文句をぶちまけましょう。
終わるまで繰り返しましょう。
そんなことに、私は絶対にならないんだ。自分が本当にしたいことを仕事にして毎日キラキラ生きるんだ。そのために頑張るんだから。
ちょっと疲れて一息ついた時に、
結局幸せなんてそんなの心の持ちようだってことを、やっと気付きましたとさ。
どれも全部自分
小学校中学年の時、出席を取るのに名前を順番に呼ばれるのをいつもすごいドキドキして待ってた。算数の答え合わせの時も、今日は先生がどんな順番で当てていくかを探って、自分は何問目を黒板に書きにいくのか先回りして確認してた。何度確認してもドキドキしてた。
なのに心の中には、目立ったり注目されたりしたいと願ってるもう一人の自分がいた。そのもう一人の自分がクラスでもたまに顔を出してしまうことがあった。
ある日のホームルームで、何人かのグループが昼休みにレクをしようと提案してきた。
先生が仕切る中で、いつも誰も何も発言せずに結局は賛成の人が手を挙げる多数決で決められてた。今振り返っても理由は分からないけど、当時の私はここで発言しようと思ったらしい。手を挙げるとかはいつも右手だった。机の上に真っ直ぐに置いてある右手を、踏切にある黄色の遮断機のように綺麗なアーチを描きながら、ゆっくり挙げたのだと思う。
私は、昼休みにレクをやることに賛成です。クラスの仲も良くなると思うからです。
そんなこと別に本気で考えたこともないのに、緊張でガチガチに震えた声で、それでも精一杯声を出してみんなに聞こえるように言ってみた。
誰も発言する必要なんてなかった。そんなの言わなくたってほとんど、いやクラスの全員が賛成に手を挙げただろう。賛成する気も反対する気もなく、きっとみんな賛成に手を挙げたはずだ。
流れるようになんとなく生きていくのは楽だろうけど、そうしていたい自分と、そうならないためにがむしゃらになってる自分がいる。今でも。
好きなものを好きと言える人
幼稚園の時、名前の頭文字に「さ」が付きそうな、自信家でちょっと冷たそうな女の子と同じクラスだっだ。
朝の会で、その子は「好きな色は水色です。」と言った。
その時クラスのみんなが「おお〜」と意外、珍しいというような声を上げた。いや実際のところは分からないけど、私の記憶の中では確かにみんなそうゆう反応をした。
みんなのお気に入りの色は決まってピンクだった。お姉ちゃんは赤が好きと言ってたけど、祖母がよく買ってきてくれるおもちゃの景品だのお菓子だのアクセサリーから、いつも私がピンクの方を選ぶものだから、仕方なく自分を納得させるためにそう言っていたのだろう。とにかく女の子はみんなピンクが好きだった。私も、私の好きな色は何色だろう?と考えるより前に、とにかく絶対にピンクだったのだ。
それなのにあの子は、はっきりと水色が好きだと言った。
17年経った今も、ときどきあの子を思い出すことがある。
今の私には、確固たる自信を持って好きと言える何かができただろうか。
楽しいが分からない
いつからだろう。熱中できることがない。
何もない日の朝は、何をしようか長い時間をかけて考えて、特に終わらせないといけないこともないし、結局映画見ようとか本読もうとかなって。でもそのことすら無駄に感じて、やってる間も早く終わらせなくちゃって焦ってる。焦る理由なんて何もないのに、いつも急いでる。
楽しいことってさ、考えたり練ったりしてその後でやっと始めるようなことでもないはずなんだよなあ。でも、ただ楽しいから、ただやりたいからっていう理由でやることがすごく無意義に感じてしまう。それだから結局、なんとなく今日が終わってその日の終わりに、はーなにやってんだろって後悔するんだ。
就活中はこの先やりたいことってなに?って悩んでた。それも終わって授業もほとんど取り終わって、今はバイトだけの生活。入社までの間にやりたいこと、つまり今楽しいことを、ずっと探してる。
「楽しい 分からない」「楽しいこと ない」「趣味 探し方」「好きなこと 見つけ方」とかさ、ググりまくってるんだよ。
「素直になればわかるはず」「心に聞いて」「幼少期を思い出して」「とりあえず面白いと思ったもの試してみて」どれも分かる気がするけど、結局分からない。面白そうなことを見つけても行動に移すまでにまた、これやって結局なにになるの?って思うんだ。
だるがりなのか、考えすぎなのか、本当はやりたくないのか。
そうやって今日も、自由すぎる日々を怖がって、なにもない日にやるべきことを書き出して、悩んで悩んで時間が過ぎるんだと思う。